2018/2/7〜2/11 『ザ・アパートメント』特集
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このページは、富山智帆さんプロデュースで2018/2/7(水)〜2/11(日)に阿佐ヶ谷・シアターアルシェで行われた舞台『ザ・アパートメント』を特集したものです。
富山智帆さん応援部・庶務係目線であることをご容赦下さい。
ボロアパート「はちぽち荘」には5人の住人が暮らしている。
脱サラした漫画家、チンピラあがりの受験生、酒好きの女、売れない役者、無口なボクサー、そして大家さん。
みんな不器用ながら自分の夢に向かって懸命に、そして楽しくアパートで暮らしていた。
しかしそんな「はちぽち荘」に不穏な影が…
CAST
大家さん/池上映子(CAPTAIN CHIMPANZEE)
山田しょうた(漫画家)/ティ・カトウ(チャド・マレーン)
渡辺ゆき(女優)/絹川 麗((有)トゥフロント)
内山(立川の後輩)/大川宏洋
斉藤(地上げ屋)/竹村太吾(TOO)
坂本タイチ(ボクサー)/工藤竜太(酒竜神)
遠藤ケンジ(受験生)/柳瀬崇博
立川(不動産会社社員)/白井サトル(望創族)
早乙女沙織(酒好きの宇宙一のアイドルSAOSAO)/富山智帆(望創族)
大河内(大家さんの甥)/三井伸介(望創族)
STAFF
脚本/山岡幸紘(はちぽちヒッチハイク)
原題『アパートメント...コメディorミステリー?』)
演出/浅野泰徳(ジャングルベル・シアター)
照明/飯村勇太(零's Record)
音響/牛居朋広(零's Record)
舞台監督・舞台美術/林大介(零's Record)
イラスト/HIRAKO
宣伝美術/藤井やすか
製作/若狭ひろみ
Spacial Thanks 清原俊輔/CAPTAIN CHIMPANZEE/よしもとクリエイティブエージェンシー/
(有)トゥフロント/酒竜神/TOO/Area31/BIG MOUTH CHICKEN
出演者の皆さんの情報
当日のパンフ
【あらすじ】(観劇時の記憶で書いているので、違うところがあるかもしれません。あくまで庶務係の覚書です。)
- 開演前のご案内
初日・二日目は富山智帆さん。三日目ぐらいからこけしが担当。
- 現在のシーン
立川(不動産会社社員)がはちぽち荘の大家さんを訪問する。大家さんが住民を呼ぶが出て来ない。立川は名刺を置いて帰る。
- 20年前のシーン
山田(漫画家)は漫画の原稿を持って、早乙女(酒好きの女)は去年の飲み残しのシャンパンを持って部屋から出てくる。漫画の原稿は1ページ白紙がある。シャンパンにはボウフラがわいている。
渡辺(女優)が帰ってくる。鼻からうどんを食べて監督にアピールしたが、オーディションに落ちたらしい。ボウフラ入りのシャンパンを飲み、吹き出す。漫画の原稿が濡れてしまい、山田はTシャツを脱いで拭く。
騒がしいため、模試直前の遠藤(受験生)が部屋から出てくる。上半身裸の山田とテーブルに寝そべった渡辺を見て、集中できないからはちぽち荘から引っ越すと言い出すが、山田が理由を説明する。鼻うどんは遠藤の入れ知恵だったようだ。早稲田大学政経学部卒で、家庭教師の時の教え子が京大、東大、ハーバード大に入学した山田が牛丼をおごってもらうことを条件に遠藤に勉強を教えることになる。
早乙女が渡辺の残念会(宴会)を提案する。ちょうどトレーニングを終えた坂本(ボクサー)も呼ぶが、外へ出て行ってしまう。しかし缶ビール(シャンパンの時も有り)を持って帰ってくる。渡辺の顔を見た山田が描けなかった最後の1ページ(高校球児が号泣するシーン)を描き上げ、宴会が始まる。
- 現在のシーン
立川が大家さんを訪ね、はちぽち荘の建て替え計画らしき書類を出し、テーブルの上に置く。大家さんが立川に住民の部屋をノックさせるが、住民は出て来ない。立川は帰る。
- 20年前のシーン(1998年?1月21日)
山田、遠藤、早乙女が部屋から出てくる。それぞれ嬉しそう。山田は先日描きあげたの原稿が編集者の目に留まり、リボンに掲載されることが決まったことを報告する。
遠藤は模試の結果、第一志望校がG判定からC判定になったことを報告する。
早乙女が話し出そうとすると渡辺が「とぼとぼ」言いながら帰ってくる。大家さんがオーディションに落ちたんでしょと聞くと、受かったと報告する。今回は鼻うどんが受けたようだ。
早乙女は、坂本と今日から付き合うことになったことを報告する。前日に坂本のボクシングの試合があり、大家さんと早乙女は応援に行ったが、超かっこ良かったそうだ。次の次の次の試合に勝つとタイトルマッチ。
5人全員に良いことがあり、また宴会が始まり、みんなは共有スペースで飲みつぶれる。
- 現在のシーン(次の20年前のシーンと頻繁に切り替わる)
大河内(大家さんの甥)が久しぶりにはちぽち荘を訪ね、大家さんの部屋の方に行く。大家さんはどこかで見た顔だが誰かわからないよう。
立川が後輩の内山を連れてはちぽち荘を訪ねる。大家さんが出て来ないため、一旦帰ろうとする。少し思案する立川に対し、返事をしないことに腹を立てた内山がスリッパで殴る。帰る前に二人は少し2階を見に行くことにする。
大河内が共有スペースの方に戻ってくる。2階から降りてくる人の様子に気づいた大河内は山田の部屋に入る。山田の部屋のドアを中から大河内が、外から内山が引くが、内山は気づかない。そのうち、大河内がテーブルの下に隠れることになるが、スリッパを忘れてしまう。その匂いを嗅いだ立川は、長年の不動産業の経験から、「人生に失敗したアラフィフ、B型、バツ2」と予想する。(大河内を演じる三井さんはアラフィフ、B型、バツ2である。)大河内が立川をスリッパで殴る。立川はそれを内山の仕業と勘違いし、内山を押すと、内山のやっていたパズドラの画面が消えてしまい、内山は怒って立川を追いかける。
大河内はテーブルの上の名刺に気づき、スマホで写真を撮って帰る。
- 20年前のシーン(前の現在のシーンと頻繁に切り替わる)
山田、遠藤がそれぞれ何も手につかない様子で部屋から出てくる。二人は会話から、二人ともアイドルSAOSAOのファンであることを知り、二人でSAOSAOポーズを決める。坂本はSAOSAOのことを知らないため出て行こうとする。遠藤は昨夜徹夜で入手した限定版写真集を持っていることを話し始めると、山田、坂本は遠藤の部屋に入っていく。
写真集を見て感激した坂本は、筋肉で遠藤にお礼を言い(通訳は山田)、自分も持っているものを見せるため2階に行く。坂本は応援グッズ(うちわなど)を持って降りてくる。山田は、もっと良いものを持っていると告げ、二人を部屋に招く。
お酒を買って帰ってきた早乙女はテーブルの上にある写真集に気づき、SAOSAOポーズを決める。そこへ渡辺が帰宅し、今度出るドラマの台本が届いたがなぜか2通あること、そのドラマにSAOSAOがゲストで出ることを話す。
山田の部屋から出てきた三人は、SAOSAOの水着ポスターを見せる。裏には山田が書いた顔が。その顔を渡辺が早乙女に真似させる。山田が早乙女がSAOSAOの水着の写真の顔に似ていることに気づく。
早乙女は自分がSAOSAOであることを告白し、渡辺が2通届いたと言っていた台本のうち1通は自分宛であることで証明する。実は以前もアイドルをやっていたのだが、そのうち応援してくれていた友達が裏で悪口を言ったり、お金のことで両親がもめて離婚することになったりし、そのうち応援してくれるファンのことも嫌いになったりして辞めてしまったことを話す。そんな中、大家さんが書いたはちぽち荘の入居者募集の張り紙(年齢、性別、国籍、事情など不問、夢を追いかける人、夢を無くした人も受け入れる)を見て入居したことも話す。これからも普段通り付き合ってほしいと頼むが、皆それはわかっている。渡辺は自分が例え大女優になっても変わらない付き合いで良いという。早乙女は軽く流す。山田は一つだけ条件を出す。月に一度で良いから水着で共有スペースをうろうろすること。早乙女はいいよと了解する。早乙女がSAOSAOであることを知らなかった坂本も何かを話す。皆には聞こえなかったが、早乙女はそれを理解し喜ぶ。(しかし、坂本の会話の尺は全然合っていない。)
渡辺は二人の関係がばれないように気をつけるよう話す。
- 20年前のシーン
大家さんが住民に最近やってくるお客さんの話をする。そこにそのお客さん、斉藤(実は地上げ屋)がやってきて、住民に挨拶をする。言葉巧みに、住民にはちぽち荘の改築計画を説明し始める。
- 現在のシーン
立川と内山が大家さんを訪ね、はちぽち荘取り壊し計画の説明をしようとするが、大家さんに追い返される。
- 現在のシーン&20年前のシーン
大河内に呼び出された立川がはちぽち荘にやってくる。大河内は立川に20年前にはちぽち荘であった話をする。
はちぽち荘の改築計画は実は住民を退去させて取り壊すことであったことがばれる。
まず週刊文春にSAOSAOと坂本が付き合っていること、渡辺が枕営業をするも仕事がない女優であること(嘘)、山田の漫画が青少年に害があること(言いがかり)が掲載される。遠藤のことは何も書いていない。
次に坂本が街であった喧嘩の仲裁に入ったところ怪我をさせられボクシングが出来なくなり、1998年10月にはちぽち荘を出て行く。それをきっかけに、早乙女、渡辺、遠藤が出て行き、11月23日、山田が最後に出て行く。山田が出て行く日に斉藤もやってきたため、山田は最後の言葉が言えない。大家さんは斉藤を追い返す。
20年前の話を聞いた立川は、今もはちぽち荘が残っていることに疑問を抱く。大河内ははちぽち荘を訪れた人が次々に事故などにあい、取り壊し計画が中止になったこと、斉藤もはちぽち荘で倒れて入院していたことを話す。立川は斉藤が既に死んでいることを話す。立川ははちぽち荘で大家さんに会ったことを話すが、大河内は大家さんも住民が出て行った一週間後に不慮の交通事故で亡くなったことを話す。大河内は、立川を地上げ屋と勘違いした大家さんが立川に見えるように姿を現し、はちぽち荘を守ろうとしているのではないか、自分の不注意から息子(大河内のいとこ)を亡くした大家さんが住人を息子と同一視して守っていたのではないかと話す。立川に大家さんが見えるのであれば、もういいよと言って救ってあげてほしいと頼む。
- 現在のシーン
立川が大家さんを久々に訪ねる。そして、住民が20年前に退去しその後誰も住んでいないこと、また大家さんも交通事故で亡くなっていて、大家さんは幽霊であることを告げる。
大家さんは豹変し、立川を呪い殺そうとする。はちぽち荘全体ががたがた揺れる。立川は二度吹き飛ばされるが、大家さんに立ち向かい、あなたが守ろうとしている住民達はそんなに弱い人達だったのか、人生色々なことがあるが前向きに生きて乗り越えた先に見える景色があるのではないか、と問いかける。大家さんは少し考え直す。
そこへ立川が呼んだ元住民たちが集まる。彼らには大家さんは見えない。一人ずつ現在の状況を話し始める。
山田は、今年だけでも3本の新作(『虹色ブルーデイズ』『川口肛門科病院』『名探偵は明太子』)を出し売れていること、漫画一本で生活していることを話す。
遠藤は、弁護士になり、大家さんが自分達を守ろうとしてくれていたように、大企業相手に泣き寝入りしそうになっている弱い人たちを助けていることを話す。
渡辺は、女優を続け、名脇役と言われていることを話す。去年はドラマ3本、舞台2本、映画1本に出演。次ははちぽち荘のような舞台の主演を務めるそうだ。ニコ生でレギュラー番組も持っているそう。
早乙女は色々な事情からアイドルを辞め、今は専業主婦であること、後悔はしていず生まれ変わっても同じ道を選ぶことを話す。夫は坂本。今はボクシングジムを経営し、日本チャンピオンも輩出したことを坂本が雄弁に話す。
山田は自分がはちぽち荘を出る時に言えなかったことを大家さんに話す。立川は大河内に頼まれたことも話す。大家さんは甥である大河内のことも思い出し、納得する。大家さんはこんなお婆さんのことは忘れるように伝えて、と立川に頼むが、立川は私もみんなと過ごした時間が大切だったと言い換えてみんなに伝える。
大家さんは向こうの世界に行こうとする。早乙女がそれを止める。みんなせっかく集まったのだから、以前のように宴会(大家さんの追い出しパーティ)を行うことを提案する。みんなはバックから缶ビール、缶チューハイを取り出し、大家さんを囲んで乾杯する。
- はちぽち荘建て替え後のシーン
立川が内山の元を訪ねる。はちぽち荘は高層マンションに建て替わるが、管理人室ははちぽち荘のまま。大家さんが守ってくれるのではないかと考えた立川のこだわり。管理人は内山が務める。内山は大家さんに憑りつかれている。立川に対してしっかり成仏させないからだと怒り出すと、大家さんが現れ、内山に金縛りの術をかける。
大家さんは成仏するのを止めたと言う。どうせなら建て替え後のはちぽち荘を見たい⇒そうしたら新しい管理人を見たい⇒それが内山だったので不安⇒成仏できない、ということらしい。
内山は大家さんが誰かれかまわず姿を現すので、住民の7割以上が大家さんが管理人だと勘違いしていることを話す。また、金縛りの術をかけられるとモンハンのクリアに時間がかかることと文句を言う。立川は大家さんに教育を頼む。大家さんは内山に金縛りの術をかけ、昼は廊下の掃除、夜は宅建2級の勉強をやらせるため、奥に連れて行く。
立川は大河内に電話をかけ、建て替え後のはちぽち荘を見学に来るよう提案する。
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