富山智帆さんは、劇団モガミガワ初期メンバー「古舘千穂」役で出演されました。
華はないが(?)演技力抜群、縁の下の力持ち。みんなのお姉さん的な存在です。
開演前の場内アナウンスも担当されていました。いつものリングアナの時と違って、声は高めに明るめに。
オープニングのダンスもかっこよかったですね。
(ここからは庶務係の解釈・予想なので間違っているかもです。)
古舘千穂と中居純平は高校時代に同級生の最上彰に誘われて文化祭で演劇に出演します。千穂の声が彰に気に入られたようです。それから10年、千穂は両親に演劇を続けていることを良く思われていません。もし演劇をやっていなかったら、「今頃は小脇に財布を抱えて『ランチはパスタ』のような生活を送っていたのに!」と言いながらも、仲間が増えて楽しいために演劇を辞めることは考えていません。劇団の『学級委員長』存在としては、後進を育ててからと考えているようです。
最上彰が拉致られ(という設定)、劇団員の秘密が次々と暴かれていく中、千穂の秘密も暴かれます。『ゆるふわ脱力系』と評される後輩の真矢ナナは実は隠れて演技の勉強や体力作りなどストイックな生活を送り努力をしていますが、それを表に出していません。努力できることはかっこいいことなのに、自分でダサイと思い込んでいるナナが歯がゆくて、「本当の君を知っている」という手紙と共に努力しているナナを隠し撮りした写真を送っていたのですが、ナナはそれをストーカーだと思いこんでいます。裕也に送られてきた写メで、ナナがストーカーだと思っていたのが千穂だとわかり、二人は大声を張り上げて言い争いを始めます。(こういう智帆さんの演技、庶務係は初めて見た気がします。それとBチームのナナ役の渡辺紗彩さん、高校時代に智帆さんと共演経験があると聞きましたが、ナナと同じような努力をしているような・・・それを現実の智帆さんも知っていて・・・のように思えてなりませんでした。)みんなに引き離され、純平がモガミガワを辞めてライバル劇団の暖談に入ろうとしていることが暴かれたため、そこで言い争いは終わります。
彰は拉致られたわけではなく、病気のため余命が短く、みんなの前から姿を消していたのです。裕也だけが病院で会いますが、みんなへのメッセージを彰は話してくれません。裕也は第10回公演の台本を今回の劇団で起きた事件のままにします。彰が亡くなったことを妹の沙織が伝えに来て、台本中の彰のセリフは、彰が沙織に話したことそのままであることがわかります。裕也は聞いていなかったのに、しっかりと伝わっていたのです。沙織はセリフに兄が伝えたかった唯一の言葉「ありがとう」を加えるように依頼します。
ここまでで劇団員みんなが泣くシーンがあっても千穂は泣きません。しかし、裕也、純平、千穂の3人で話している時に一度だけ泣きます。
劇団員は一つにまとまり、第10回公演を迎えます。その初日、楽屋の中を千穂がビデオカメラで撮影します。みんなが舞台に出ていって、千穂と新人メンバー寛二だけが残ります。千穂は今回寛二の秘密だけはさすがの彰もわからなかったんだね、と話しますが、そこで寛二は「好きです。僕は千穂さんのことが好きです。」と告白します。これは劇の冒頭で寛二が好きな人がいるので告白の指導を彰に頼み、彰が演技指導していたことに繋がります。千穂に寛二の気持ちが伝わり、千穂はとても動揺し、彰の写真に向って「彰が演技指導なんかするから」とつぶやきます。
舞台に出て、千穂はおどおどします。円陣を組む前に、「あとでカメラの確認させて」と頼みます。寛二の告白が撮られているかもしれないから。Aチームの時は円陣を組む時、千穂の隣が寛二でした。(Bチームは異なりました。)なので、円陣を組む時も、二人はちょっと躊躇します。
劇団のお姉さん役で気丈に振る舞いながらも、可愛らしい一面を持つ千穂。演じている富山智帆さんもそんな感じです。余計なお世話かもしれませんが、女優・リングアナなどのお仕事での成功だけでなく、一女性としての人生においても幸せになってほしいと願う庶務係です。